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ハワイでバケーションレンタル物件を買うならお勧めは?短期バケーションレンタルができるコンドホテル、リゾートコンド物件一覧

今日は、オアフ島で短期バケーション・レンタルができるコンドホテルとリゾート・コンド物件を全部ご紹介します。短期レンタルに関する法律と歴史、格安物件の有無、キャップレート、過去20年の各物件の価値の上昇率、主な人気物件などについて、詳しく解説します。

短期バケーションレンタル物件の値段がコロナ禍でも下がらなかった2つの理由

ホノルルは以前から、リゾート地域にある物件とごく一部の特別許可を取った物件でない限り、短期バケーション・レンタルができなかったのですが、施行はされておらず、いたるところでB&Bなどを利用したレンタルが行われていました。しかし、2年前の法改正で厳しく取り締まるようになり、短期レンタルが合法的にできる物件が人気の的になったわけですが、その後まもなくパンデミックになってしまいました。

そのため、今はそのような物件がずいぶん安く買えるだろうと思っていらっしゃる方も多いのですが、そんなことはありません。それにはいくつかの理由があります。一つは、リーマンショックで銀行が慎重になり、リゾート物件への融資が激減しました。そのため、現金で購入している人もかなりいます。ローンの支払いがなければ、収入が減っても、それほど困らないし、差し押さえられることもありません。

もう一つの理由は、リーマンショックの時は価格が暴落し、市場価値がローン残高よりも低くなった物件が多かったので、オーナーは、何とか持ちこたえたいという動機がありませんでした。銀行に差し押さえられるどころか、物件を銀行に差し上げた方が得だったのです。しかし、今回は全米の不動産価値が急騰しています。ホテルは下がっていますが、コンドホテルは通常のホテルと違い、通常のコンドとして利用する、つまり自分が住んだり人に長期で貸したりすることもできますので、上がっている物件もあります。所有者は、純資産が増えているのですから、それを差し押さえられて失いたくはありません。

とは言え、リゾート物件は、固定資産税も共益費も高いので、その支払いで困っているオーナーはいるはずです。そのようなオーナーでも、みんなが飛びつくような安値をつけることはありません。そんなことしなくても、十分に売れるからです。確かに短期バケーション・レンタル物件は収入が落ち込みましたが、もう少しの辛抱だということは、みな分かっているのです。売主がどれだけ困っていて、どれだけ値切っても売ってくれるかを知りたければ、オファーを出して反応を見るよりほかありません。

というわけですので、少なくともオアフ島に格安物件がごろごろしているということはありませんし、もうすでにホテル予約はかなり入っていますので、この調子だと、ワクチン・パスポートができれば、2019年よりも収入が増えるだろうと言われています。ハワイでは、7月4日の独立記念日までに、ワクチンさえ接種していれば、自由に旅行できるようになる見通しです。

長期バケーションレンタルの勧め

 短期バケーション・レンタルができない別荘でも、長期バケーション・レンタルをすることをお勧めします。それは、ハワイ旅行が経費で落とせるとか、収益があると言うだけの理由ではありません。別荘として使うだけでも、誰かに管理してもらわなければなりませんが、お金を払って管理してもらうのではなく、お金をもらって管理してもらうことができるからです。しかも、いつ誰が泊まってもいい状態に保ってくれます。久しぶりに行ってみたら蜘蛛の巣が張っていたなどということはありません。短期だと一晩でも貸せますが、長期だと30日以上です。

コンドなら管理は必要ないと思っている方もいらっしゃいますが、そんなことはなく、別荘として使う場合は、管理してくれる人を頼まなければなりません。非常時の連絡先が必要で、水漏れしたときなどは修理を手配してくれる人が必要です。通常のコンドは、法律的には長期バケーション・レンタルができても、組合の規則で3か月とか6か月以上のリースでなければならないというところがほとんどですので、気を付けてください。

特に新築コンドは、開発業者がそのような規則を定めていなくても、組合が機能し始めてから新たに規則を作る場合はありますし、新築でなくても、規則が変わることはあります。また、カカアコのコンドは、ホノルル市ではなく州の管轄ですので、州法に従って、リースは6か月以上でなければなりません。

オアフ島で短期バケーションレンタルができるコンドホテルとコンドのリスト

短期バケーション・レンタルができるコンドホテルとコンドのリストを入れておきます。いくつか、お勧めできないものは外しておきましたが、見落としているものもあるかもしれません。

在庫期間 PV FV N 上昇率
コンドホテル
バンブー 4/0.17=24 163,500 260,000 16 2.94
イリカイ・アパート 17/4.8=3.5 267,500 682,500 20 4.79
ルアナ・ワイキキ 12/0.5=24 235,000 330,000 16 2.14
パシフィック・モナーク 10/1=10 156,500 400,000 20 4.80
リージェンシー・オン・ビーチウォーク 1/0.08=12 471,000 550,500 14 1.12
リッツ・カールトン 44/1.33=33 1,100,000 1,135,000 4 0.79
トランプ・タワー 41/0.9=45 1,593,900 460,000 11 -10.68
ワイキキ・ビーチ・タワー 6/0.25=24 935,000 1,445,000 19 2.32
ワイキキ・グランド 0/0.25=0 87,450 200,000 18 4.70
ワイキキ・ショア 1/0.17=6 412,500 1,800,000 20 7.64
オーシャンヴィラズアットタートルベイ 0/0.25=0 1,675,000 1,890,000 14 0.87
リゾートゾーニングのコンド
2465クヒオ 0/0.17=0 147,500 599,000 20 7.26
カバナ・アット・ワイキキ 0-0.25=0 236,500 350,000 10 4.00
イリカイ・マリナ 1/0.9=1.1 200,000 660,000 20 6.15
カラカウアン 0/0.3=0 80,000 251,000 18 6.56
クヒオ・ビレッジ 6/0.75=8 55,000 177,000 18 6.71
マリーン・サーフ・ワイキキ 0/1=0 98,500 368,000 20 6.81
ニイハウ・アパート 0/0.8=0 97,000 347,500 20 6.59
ロイヤル・アロハ(借地のみ) 1/0.9=1.1 95,000 170,000 20 2.95
シーショア 0/0.17=0 100,000 345,000 20 6.39
トレードウィンズ・プラザ 1/0.67=1.5 85,000 315,000 20 6.77
クイリマ・エステート・イースト 1/1.6=0.6 307,000 540,625 8 7.33
クイリマ・エステート・ウエスト 382,000 559,000 8 4.87
リゾートゾーニング外のコンドホテル
アラモアナ・ホテル 34/3.2=11 245,000 199,000 15 -1.38
アロハ・サーフ・ホテル 1/1.3=0.75 159,000 200,000 15 1.54
ハワイアン・モナーク 1/2=0.5 109,000 226,888 20 3.73
アイランド・コロニー 9/3.3=2.7 206,000 270,000 14 1.95
パームズ・アット・ワイキキ 9/1.5=4.5 178,750 260,000 15 2.53
ロイヤルガーデン・アット・ワイキキ 0/0.17=0 182,950 475,000 16 6.14
エグゼクティブ・センター 21/0.4=50 179,000 280,000 16 2.84

 

在庫期間は、A/B=Cの形式になっていますが、Aが現在の売り出し物件数、Bが1か月に売れる物件数、Cが現在の売り出し物件が完売するまでに何か月かかるかを示しています。通常5-6か月がバランスの取れた市場だと言われています。

PVは、過去の取引価格の中央値です。ほとんどの物件は2000年の中央値ですが、それ以降に建てられた物件、それ以降に区分所有になった物件、それ以降に土地付きで売買されるようになった物件は、その年の数値を使っています。ハワイには、借地に建てられた物件が多く、その多くが後で土地を購入できるようになりましたが、土地なしの物件を土地付きの物件と比べても意味がないので、土地付きの物件のみの統計を出しました。FVは2020年の取引価格の中央値です。NはPVとFVの期間を年数で表したものですが、20が多いのは、PVが2000年のものが多いからです。上昇率は、取引価格の年間上昇率です。

物件を3種類に分けていますが、まず、リゾートゾーニングのコンドホテルは、ホテルの一室として運営してもらうこともできますし、自分でほかの管理会社を雇って短期バケーション・レンタルをすることもできます。しかし、トランプやリッツ・カールトンなどのように、他の管理士が管理することが事実上不可能に近いくらい制約が多いものもあります。

2番目がリゾートゾーニングのコンドで、ホテル営業はしていませんが、自分で管理会社を雇って短期バケーション・レンタルをすることができます。最後がリゾートゾーニング外のコンドホテルです。これは短期バケーション・レンタルができるものとできないものがありますが、できるもののみ書いておきました。なお、中にはアラモアナ・ホテルのように、長期で住めない物件もあります。つまり、オーナーが自分のユニットに住むとか、長期で住宅として貸すことができないということです。

ネットに掲載されている売物件の中には、決算書が添付されているものもあり、全部開いてみました。ほとんどの物件が2019年の決算書を添付しています。2020年の数値は参考にならないからです。それに基づいて、総収入、運営費、営業純利益、キャップレートを計算したものも公表しようかと思いましたが、問題が二つあります。

ホテルの一室として使っている場合は、ホテルからの決算書があるのでまだいいのですが、管理会社に頼んでいる、あるいは自分でAirB&Bなどを使って自己管理している物件は、決算書の書式がまちまちで、経費の中に何が含まれているのかを判断することが困難です。ほとんどの場合、共益費や固定資産税は入ってないと思いますが、不明確ですので、曖昧な数値は載せないことにしました。もう一つは、オーナーがどれだけ利用しているかです。オーナーが何か月も利用しているような物件は、当然収益が落ちます。

ハワイでバケーションレンタル物件を買うならお勧めは?

 というわけで具体的な数は出しませんが、やはり高級物件ほど収益率が低く、高いのは中以下の物件です。自分がハワイ旅行するときに自分で泊まりたいと思うような物件じゃないと嫌だ、ということであれば、あまり高い収益は望まない方がいいと思いますが、イリカイ程度の物件なら両立できるでしょう。ほかにも、ハワイアン・モナーク、アイランド・コロニー、ワイキキ・グランド、またタートルベイでも良ければクイリマ・リゾートなどは、まずまずのクオリティーで、収益性もあります。ちなみに、高級物件は軒並みキャッシュフローが負です。ただの別荘であればもっと維持費がかかりますが、その大部分がホテル収益でカバーされるというだけのことです。

お手頃価格の物件でも、ホテルとして運営する場合は、キャップレート(営業純利益÷物件価値)は1~2%が多いです。管理会社に頼む場合は、それより高いことが多いですが、先述したように、財務報告の仕方がまちまちで、全ての運営費が含まれているかどうかは、実際に問い合わせてみないと分かりません。

在庫期間に関して言うと、例えば、オリジナルのハワイFIVE-0で使われ、わりと人気のあるイリカイは、在庫が17戸で多いですが、月平均4.8戸売れます。ということは、新しく売り物件が出なければ、3カ月半で在庫完売です。これは、現在の通常のコンドの平均である2.6カ月に近い数ですので、問題ないと思います。

しかし、トランプ・タワーはどうかと言うと、現在41戸売り出されており、月平均0.9戸しか売れませんので、45か月分の在庫があるということになります。当然、安くしないと売れません。同様に、リッツ・カールトンは44戸÷1.3戸で33か月分の在庫です。ワイキキは世界が市場ですので、すぐに売れるという印象がありますが、物件次第です。

他の不動産投資同様、短期バケーション・レンタル物件は、キャップレートだけが収益ではなく、キャピタルゲインもあります。ローンなしで購入する場合、ざっくりキャップレート+市場価値の所有期間中の平均上昇率=内部収益率(総合利回り)です。ちなみに、通常のコンドや戸建ても、大体同じような利回りです。

イリカイを例に挙げてみましょう。2000年から2020年までの20年間の価値の上昇率は、4.79%です。過去20年にはリーマンショックもありました。パンデミック期間中は、住宅価格は上昇しましたが、コンドホテルは、イリカイのように、下落した物件もあります。イリカイの場合、2019年の法改正で合法的に短期レンタルのできる物件が激減しましたので、急騰しましたが、その反動かもしれません。とにかくそれらを全て合わせてこの上昇率です。イリカイのキャップレートはまちまちですが、約2~3%でしょう。だとすると、7%くらいの内部収益率になるということです。

いちいちコメントしていたらきりがありませんが、こうして見ると、人気が上昇した物件と、そうでない物件が一目でわかります。例えば、ワイキキ・ショアは、何のアメニティーもありませんが、正にビーチがアメニティーで、これほど部屋からビーチまでの距離が近い物件はほかにないでしょう。今、一部屋しか売りに出ていませんが、97年に$157,260で取引されたこの部屋の現在の売り出し価格は、ほぼ10倍の$152万です。

トランプの不人気については何度も触れましたが、いくら何でも竣工年の中央値が$1,593,900だったのに、今$46万ということはないだろうとお思いでしょう。これは高いユニットが全然売れてないということです。200万ドル以上の物件を持っている人は、元々収益がないと困るような人ではありませんので、値下げしていません。

バケーションレンタル物件を買ううえで何よりも大切なこと

 ところで、お勧めは何でしょうか。全体的に見ると、ホテルの一室として運用してもらうよりも、管理会社に頼んだ方が高収益です。必ずしも管理会社の方が、売り上げが高いということではありませんが、経費が安いことが多いです。AirB&Bなどを使って自分でやるのが一番高収益かもしれませんが、そうなったらこれはもうパートの仕事ですし、日本の住んでおられる方にはできません。

任せるとなると、何よりも大切なのは管理会社です。どの物件を買うかより、どの管理会社に頼むかの方が大切だと言っても、過言ではないでしょう。もちろん、短期バケーション・レンタル専門の会社を選ぶべきです。また、管理会社ほど具体的にどの物件のどんな部屋が儲かるかを熟知しているところはありません。ずいぶん長い文章を書きましたが、結論は、買う前に管理会社に聞けということです。仲介業者と違って、管理会社は顧客と長いお付き合いをしなければなりません。

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今日は、オアフ島で短期バケーション・レンタルができる物件をご紹介しました。このチャンネルではハワイでのオープンハウスの様子や、アメリカ・ハワイの不動産マーケットの情報をお届けしています。アメリカの不動産に興味のある方、ハワイで不動産を持ちたい方は是非チャンネル登録をお願いします。

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