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変わりつつあるホノルル、アラモアナ地域の景観

 私がハワイに引っ越したのは1990年、ちょうど湾岸戦争が始まったばかりの時でした。と言っても、若い人には分からないかも…。アラモアナ・センターから山の方に伸びるケアモク通りは、未だに当時の面影が残っていて、ストリップ劇場やバーなどが立ち並んでいます。しかし、記憶をたどってみると、いろいろな変化があり、今も変遷が続いています。

ウォルマート

ウォルマート

 ウォルマートができたのは2004年で、もう20年近く前のことです。その前は大きな空き地でしたが、ここにコンベンション・センターを建てると言う計画もありました。最近、屋外のエスカレーターを改装しましたが、私たちが気が付かない間に寿命が来ていたのでしょう。

 通りに面した小店舗スペースは、コロナでそのほとんどが閉店しました。今はスターバックスとおむすび店くらいしか開いてないと思いますが、店舗系市場は大幅に回復していますので、埋まるのは時間の問題です。

 誰もがオンラインショッピングが拡大すると予想し、コロナはそれを早めただけだと思っていました。店舗系物件は、パンデミックが終わっても元には戻らないと予想する人もいましたが、オンラインショッピングが全体に占める割合は、パンデミック期間中よりも減ったのです。やはり、人は、実際に店に出向いて買い物をしたり食事をしたりするのが楽しいのでしょう。

ウォルグリーン

 当時、ケアモクとカピオラニの交差点には、タワー・レコードと言う店がありました。もちろん、1990年は既にCDの時代で、レコードを売っていたわけではありませんが、店の名前はその時代の名残でしょう。すぐ隣がKFCでしたが、その跡地にできたのが一風変わったウォルグリーンでした。

ウォルグリーン

 この建物を設計したのはAHLと言う会社で、そのユニークなデザインは、アーキテクト・ハワイから表彰されたほどです。デザインの選考会で数社がデザインを考案し、私もそのプレゼンの通訳をしたのを覚えていますが、完成したビルを見て、AHLが選ばれたことに納得したのを覚えています。AHLは、設計するビルを2030年までにネットゼロにする目標を掲げており、2021年の時点で既に温室効果ガス排出を35%削減しました。

オートソース

 話を元に戻しますが、ウォルグリーンは店じまいし、オートソースと言うハワイ最大の中古車ディーラーが、この36,742平方フィート(3,413平米)のビルに入ることになりました。こんなにいい場所ですので、そんじょそこらのポンコツカーを売るディーラーではありません。

 ウォルグリーンのリースはまだ残っていますので、これはサブリースですが、どのような条件で転貸したのかは公表されていません。ウォルグリーン用に建てられたオーダーメイドの建物をどのように改装するか、再利用のお手本になるだろうと、オートソースのエージェント、JLLのエスタリー氏は述べています。

コンド

 コロナがまた増え始めて、一時的に中断されたザ・レジデンシズ・アット・マンダリン・オリエンタルの建築工事の第一段階が、まもなく終了します。場所は、アラモアナ・センターの東、コンベンション・センターの向かい側です。次の段階は既存のスラブの除去と基礎工事の準備です。基礎工事が終わるのは23年の第3四半期で、完成は25年。

 37階建ての高級コンドで、延べ面積は743,000平方フィート(約69,000平米)です。99戸のコンドは、1,500~3,700平方フィート(140~344平米)もあり、三つのペントハウスは6,000平方フィート(557平米)です。年中無休のコンシェルジュ・サービス、ミシェリン級のレストラン、フィットネスセンター、スパなどが完備されます。

 ウォルマートとアラモアナ・センターに挟まれたブロックも、以前はぱっとしない店が立ち並んでいました。もうだいぶん前のことですが、あるレストランに入ってラーメンを注文したら、インスタントのラーメンが出てきて、驚いたことがあります。

 ここに今建てられているのがスカイ・アラモアナ。ホテルとコンドの2棟物件で、アメニティーが正にホテル並みです。コンド開発の条例で要件とされているお手頃物件も含まれており、地元のバイヤーにも人気でしたが、もう売り切れてしまいました。

 新築コンド購入に関してアドバイスを一言。新築コンドは、セールス・ギャラリーに直接出向いて行って購入することが多いです。中古物件と違い、まるで新車を買いに行くような感じでセールス・トークを聞いて、気に入ったら買うと言う人もいます。

 しかし、セールスマンは売主の代理だと言うことを忘れてはいけません。購入者を守ってくれるエージェントを連れて行って話を聞くことをお勧めします。日本と違って、米国では買い側のコミッションも売主が払いますので、余分な費用は掛かりません。いろいろ、注意点を指摘してくれると思います。

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