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ハワイのグリーン知事がコンド保険非常事態宣言

 グリーン知事は、1年前に住宅難非常事態宣言を出したばかりです。その彼が、またまたコンド保険非常事態宣言を出しました。今年1月のブログでもご紹介しましたが、コンド組合の保険が高騰し、建物を100%補償できなくなったコンドが急増したのです。非常事態宣言は、足りない分を、州政府でどうにかしようという試みです。

ハワイのハリケーン保険料高騰:ローンが出なくなる?
元サイトで動画を視聴: YouTube.

 保険料は全国的に上がっていますが、ハワイは去年、マウイ島のラハイナ火災の影響で急騰しました。特にコンド保険が急騰し、年$20万から$100万に上がったコンドもあるそうです。最近は、タウンハウスの保険料も急騰しています。あるミリラニの団地では、保険料が4倍以上になり、1戸当たり年間$4,670になったそうです。借金をしたり、個人年金からお金を引き出したりして払わなければならない人も多いのです。

 問題はそれだけではなく、保険会社が100%補償しないケースが増えています。そのような場合は、足りない額の保険を、保険業者以外から割高で購入しなければなりません。ハワイで保険を出している会社が3社しかないことも、問題に拍車をかけています。

 十分な保険をかけることができないと、金融業者は担保価値を確保できません。ローンが出せなくなる、あるいは既存のローン残高の一括返済を要求するなどの弊害が発生します。このような問題はハワイだけではなく、自然災害の多いカリフォルニア州の知人にも、銀行から、住宅ローンの残高を一括返済しなさいという通知が来たそうです。保険が十分でないコンドは、現金でしか買えませんので、売買件数も減っています。

 これを何とかしようというのがこの非常事態宣言です。宣言しただけでは何の意味もないと思うかもしれませんが、非常事態を宣言することによって、法律を一時的に保留することができるのです。

 州は、保険を購入できないコンドに、保険を売ることにしました。州は、これが一時的なものであると考えていますが、短期的には、ハワイのほぼすべての住宅を補償しなければならなくなるかもしれないと考えています。以前、ハリケーンの大被害があった時にも州が洪水保険を出さなければならなかった時期がありましたが、数年大災害が起きなければ、保険料も安定するだろうと期待されます。

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