アメリカで自然災害のリスクが高い市場トップ10

最も自然災害リスクが高いのはロサンゼルス

米連邦緊急事態管理局(FEMA)が全国リスク指標を発表しました。米国は、通常州の中に郡があり、郡の中に市がありますが、全国3千の郡の18の自然災害を調べて、ランク付けしたのです。ランク付けには、災害の頻度だけでなく、人命や物的損害の規模、また災害復興の準備がどれだけ整っているかなども考慮されました。トップの汚名はロサンゼルスで、地震、山火事、泥流、洪水などの災害、また人口密度が高く、被害が大きいことがその理由です。また、豪雪の準備が足りないニューヨーク周辺の3郡もトップ10入り。豪雪の頻度はそれほどではありませんが、そのせいか、準備態勢が整っていないことが理由のようです。

参考 全国リスク指標FEMA Hazard Geoplatform

1位 ロサンゼルス郡


それでは一つ一つ簡単に見てみましょう。まずNo. 1はロサンゼルス郡。米国第二の都市は、地震や山火事で自然災害は全米一。竜巻、火山爆発、津波の可能性もあるとのこと。保険も高く、自然災害だけでなく、環境汚染も全国一だそうです。私も学生時代に5年半過ごしましたが、その間は地震もなく、山火事も今ほどではありませんでした。スモッグはひどかったですが、排気ガス規制で改善されたようです。

2位 ニューヨーク州ブロンクス郡

 

No. 2はニューヨーク州ブロンクス郡。ニューヨークの三つの郡がトップ10に入りました。2-3年に一度の豪雪だけでなく、洪水と竜巻が理由です。2010年の竜巻では、4,700人のブロンクス市民が停電。貧困層が多く、マイホームへの損害を改修することが困難であることも、汚名の理由の一つです。

3位 ニューヨーク州ニューヨーク郡(マンハッタン)


No. 3はニューヨーク州ニューヨーク郡(マンハッタン)。同じく豪雪対策不足がその理由です。また、マンハッタンの歴史的建造物は災害に弱いとか。頻度が少ないので大丈夫だと思っている人が多いのも困ったものです。

4位 ニューヨーク州キングス郡(ブルックリン)


No. 4はニューヨーク州キングス郡(ブルックリン)。2012年のハリケーン・サンディーで何週間も停電しました。海岸沿いでハリケーン被害が多いことは、案外知られていません。学校での災害準備教育が徹底しておらず、政治家も対処が後手に回っているとか。

5位 フロリダ州マイアミ郡

 

No. 5はフロリダ州マイアミ郡。9-10月のフロリダ沿岸はハリケーンの季節です。環境保護活動家によると80年後のマイアミは地球の温暖化で海面下だそうですが、本当かな。それでも億万長者は海岸沿いに豪邸を建て続けています。IREMのグローバルサミットで、マイアミの北、車で40分ほどのフォートローダーデールに行ったとき、銀行が将来どうなるか分からないという理由で、30年ローンを出すことを渋っているという話を聞きました。

6位 ペンシルベニア州フィラデルフィア郡


No. 6はペンシルベニア州フィラデルフィア郡。ニューヨーク同様、フィラデルフィアは自然災害が多いというイメージはありません。そのため、市は気象災害の準備ができていないそうです。猛暑と豪雪による停電だけでなく、竜巻のリスクも高いとか。

7位 テキサス州ダラス郡


No. 7はテキサス州ダラス郡。以前それほど頻繁ではなかった暴風雨が2016年から毎年起きているそうです。ダラスは、洪水、猛暑、竜巻が多く、雹はアメリカで一番。実は私もテキサス州のヒューストンにアパートを持っていましたが、ひどいひょうが降って、屋根をふき替えたことがありました。洪水は毎年ありましたが、自然災害というより、開発のし過ぎが原因のようでした。

第8位 ミズーリ州セントルイス郡


No. 8はミズーリ州セントルイス郡。オズの魔法使いでは、お隣のカンザス州でジュディー・ガーランドが竜巻に巻き込まれるシーンが有名ですが、中西部はハリケーンと竜巻が多発するところです。私も5年住んでいましたので、目撃したことがあります。2020年は2回にわたる暴風雨で不動産も大被害。暴風雨、洪水、竜巻、猛暑による停電は頻繁ですが、対処は迅速です。私がセントルイスに引っ越した年も、猛暑で最高46度を記録し、何百人もの主にお年寄りの方が亡くなりました。

9位 カリフォルニア州リバーサイド郡

No. 9はカリフォルニア州リバーサイド郡。西隣のロサンジェルスほどの水害はありませんが、山火事が多いので有名です。先月も800ヘクタールの山火事があったばかり。

10位 カリフォルニア州サンバーナディノ郡


No. 10はカリフォルニア州サンバーナディノ郡。リバーサイドのすぐ北で、山火事が多発。乾いた国有林は山火事の元です。人口の多い地域で、避難命令の対処には慣れていますが、不動産へのリスクは高いです。

番外:ハワイの自然災害


では、私が住んでいるハワイはどうでしょうか。FEMAは安全、やや安全、普通、やや危険、危険の5段階で各郡を評価しています。ハワイ島は、火山噴火やそれに伴う地震などのせいか、やや危険。60年前には、大きな津波もありました。ハリケーンが東から来るせいかどうか知りませんが、カウアイ島はやや安全。と言っても、最近のハリケーンはカウアイ島に近づくことが多いです。ちなみにオアフ島は観測が始まってから台風が上陸したことはないそうですが、1992年にオアフ島とカウアイ島の間を通ったハリケーン・イニキは、カウアイ島ほどではありませんでしたが、オアフ島にもかなりの被害をもたらしました。滅多に来ないけど、来たら大変ということです。その他の島は普通です。

 

アメリカで自然災害のリスクが高い市場トップ10 まとめ

私なりにまとめてみますが、現在のアメリカの自然災害は、主に三つあると思います。山火事は、気候の変化や山林の管理不足も問題ですが、山林を開発して自然の中に住みたい人が多いというのも問題です。避難が少しでも遅れると、亡くなる方も多いので、乾燥した地域で森林を開発するのは考え物です。また、特にカリフォルニア州では、電線のインフラが老化しており、火事の原因になっています。

温暖化による海面の上昇と、それに伴う水害は、保険会社も音を上げており、政府が保険を出しています。日本の漁村と違って、アメリカの海岸沿いの家は豪邸が多く、その贅沢を国が補償するのは疑問です。この問題は、ハワイのビーチの浸食に関するビデログでも取り扱いました。温暖化によって、沿岸地区だけではなく、内陸でもハリケーンによる水害が広がっています。これも国が補償しているわけですが、いつまで続けることができるのか、疑問です。日本と違ってなかなか建て替えをしないのも、問題解決を困難にしていると思います。どの問題も、なかなか先が見えないですね。皆さんも、米国に不動産を購入なさる時は、参考にしてください。