意図して始めたわけではないのですが、ハワイが全米一というブログが続いていて、これは第4弾です。最初の三つは、土地利用規制が一番多く、転売が居住系売買に占める割合が全国一減り、リモートワークに最も不向きな大市場であるというものでした。決して喜ぶべきことではありません。
今回のトピックは土地利用規制と深い関係があります。まずハワイ大学経済リサーチ機構(UHERO)がこの問題についてどう述べているかを見てみましょう。
ハワイは土地利用規制が最も厳しい
UHEROのホームページで、カール・ボンハム事務局長は、以下のように述べています。「どう見ても、ハワイの規制環境は、全国の平均的な地域と比べて、厳しいです。」
「全国的に見て、研究者たちは、規制が厳しさと住宅価格の上昇には因果関係があるという結論を出しています。」
「規制が開発業者の大きな負担になると、逆効果です。アメニティーが多い大きなユニットを安く開発してほしいと思っても、開発業者に過剰なガイドラインを課したのでは、建てることさえできないという結果になりかねません。」
「米国の多くの法域では、アフォーダブル(お手頃)住宅の規制がないところも多いのですが、規制の多い市場と比べても、ハワイはアフォーダブル住宅要件がきわめて多いのです。アフォーダブル住宅要件は開発の収益を減らし、新築を建てるインセンティブを下げるのです。」
ハワイは建築許可の遅延が最長
UHEROの報告によると、ハワイの建築業者が建築許可を出してもらうためにかかる期間は、平均して他州の3倍で、コストが大幅に上がり、不確実さが増し、開発の阻害要因となります。
「全国的に最も規制の多い市場を見ても、ハワイの建築許可の遅延はほぼ2倍です。申し込んでから承認されるまで、1年から1年半かかるのです。」
許可の遅延はもう何十年も続いており、最近の簡素化への努力は、有意義な改善をもたらしてはいません。この中には、業者やマイホームのオーナーが、第三者に許可申請を見てもらうことが可能になったことや、戸建てや二戸一の許可は60日以内に出すことを決めた2018年の法律があります。
ボンハム氏は、許可の遅延を減らすいくつかのオプションを提案しています。「許可のプロセスがどのくらいかかるかの目標を設定することや、特例許可が必要でないものは厄介な承認プロセスを簡素化することなどです。」
「アフォーダブルなものも含まれる、年収が平均あるいはそれ以下をターゲットにした普通の例えば低層ビルを考えてみてください。何か月もかかる規制プロセスを踏まなくても、すぐに承認されるようにすればいいのです。」
規制は増えるばかり
2年前、ホノルル市議は、居住系と商業系のビルの省エネ規制を可決しました。低所得者向けでない限り、多世帯住宅の駐車場の25%は、電気自動車の充電設備がなければなりません。
雨水処理規制によって、新築プロジェクトのインフラコストは既に上がっています。そのためのコストが建物の建築費を上回ったという事例もあります。もともと不十分だったインフラの改善費を払わされただけではないかと、疑いたくなります。そればかりか、ホノルル市は、新しく雨水公共料金を設定し、オアフのすべての物件から取り立てる予定です。
必要な規制もあるでしょう。電気自動車の充電設備要件は、悪くないかもしれません。しかし、過ぎたるは及ばざるがごとし?
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