アロハ!ハワイでのんびり暮らしたい、という夢を持っている方は多いですよね。でも、現在のホノルルの不動産事情は、中所得者にとって非常に厳しいものになっています。2022年には一戸建ての価格の中央値が100万ドル(約1億5000万円)を突破しました。そこで多くの人がより手頃な「コンドミニアム(マンション)」に目を向けるのですが、実は今、ホノルルから「手頃な価格のコンドミニアム」が姿を消しつつあるのです。
今回は、なぜホノルルで手頃な住宅を見つけるのが難しくなっているのか、その裏側にある3つの理由を解説します!
① 古いコンドミニアムの「隠れたコスト」と高騰する管理費
ホノルルで比較的安く買える物件の多くは、1960年代から70年代の建築ブーム時に建てられたものです。物件価格自体は抑えられていますが、築50年を超える建物は配管の劣化やコンクリートの剥離など、深刻な老朽化問題に直面しています。
その結果、大規模修繕やハリケーン保険料の高騰により、毎月の管理費(共益費)が1,000ドルから2,000ドルを超えるケースも珍しくありません。物件価格が手頃でも、高額な管理費や突発的な特別修繕費の徴収が重くのしかかり、「お金の落とし穴」になっているのが現状です。
② 新築の「アフォーダブル住宅」に立ち塞がる厳しすぎるルール
「じゃあ、新しい建物を買えばいいのでは?」と思うかもしれません。政府の優遇措置を活用して、中所得者向けに価格を抑えた「アフォーダブル(手頃な)住宅」も建設されてはいます。しかし、これには購入者に向けた厳しい条件がついています。
例えば、購入後10年〜最長30年間はそこに住み続けなければならず、途中で手放す場合は政府に売却したり、利益の一部を納めたり(エクイティシェアリング)する必要があります。若者にとっては「結婚や出産でライフスタイルが変わるかもしれないのに、狭い部屋に何十年も縛られる」という理由で敬遠されがちです。
かつては「ワークフォース・ハウジング」と呼ばれる、購入後の居住義務がたった2年という大成功したプロジェクト(801 サウス・ストリートなど)もありましたが、批判を受けて2018年にルールが厳格化され、それ以降は作られていません。
③ 根本的な原因は「圧倒的な供給不足」
なぜこんなにも価格が高騰し、条件が厳しくなっているのでしょうか?最大の理由は、純粋に「家を十分に建てていない」からです。
1960年には8,129件の民間住宅建築許可が発行され、70年代には年間1万件以上が当たり前でした。しかし、人口が倍増したにもかかわらず、2023年にはわずか3,791件しか許可が下りていません。ホノルルは新しい集合住宅を建てるための規制が全米でもトップクラスに厳しく、許可が下りるまでに平均554日もかかります。さらに、高層ビルや高密度な開発に対する地元住民の反対も根強く、政治的にも建物を増やすのが難しい状況です。
こうした厳しい規制やインフラ整備の負担により、新築コンドミニアムの価格には1戸あたり約38万7,000ドル(市場価格の58%!)ものコストが上乗せされていると試算されています。
まとめ ハワイの住宅危機を解決するには、「とにかくもっと多くの住宅を様々な価格帯で建てるしかない」と専門家は指摘しています。美しい景観や独自の文化を守りつつ、地元の人々や移住者が手の届く住環境をどう整備していくのか。ハワイの不動産市場は今、大きな壁に直面しています。
南国での生活を夢見る方は、物件価格だけでなく、毎月の管理費や将来の修繕リスク、そしてハワイ特有の不動産ルールをしっかりチェックすることがこれまで以上に重要になりそうです!
このブログを動画でチェック
