トランプタワー(ホテル・コンド)の価格が下落
アメリカでトランプ大統領の支持率が低いことはみなさんご存知でしょう。それが原因で、トランプタワーの値段が下がっていることはご存知でしょうか。これは単なるボイコットではないと思われます。トランプタワーを持っているということは、ステータスですが、彼の人気がないので、そのことを威張れなくなってしまったのではないでしょうか。所有者本人がトランプ支持者であったとしても、周りにそうでない人がたくさんいますので、変な目で見られるのでしょう。
ご存知の方も多いと思いますが、トランプタワーはホテル・コンドですので、自分で住むこともできれば、通常のマンションの一室のように人に貸すこともできれば、ホテルの一室として運用してもらうこともできます。日本の方が買われる場合は、自分がハワイに行くときはそこに泊まり、それ以外はホテルとして運用する場合はほとんどではないでしょうか。これは、タイムシェアよりはずっと便利で、投資としてもよいと思います。それでは、実際どのようなユニットが売られているか、見てみましょう。
HiCentral.comよりトランプタワーワイキキの物件リストを見てみましょう
http://propertysearch.hicentral.com/HBR/ForSale/?/Results/Condominium/pl//Trump_Tower_Waikiki/1///128/
スクリーンショット(2018年9月26日現在のもの)を見ていただいてもいいし、実際に自分で開いてごらんになってもかまいません。でも、その場合は、内容が変わっている可能性がありますので、ご了承ください。
お手頃なものから見ていきたいと思いますので、2018年9月26日現在売りに出ている40戸のトランプタワー・ワイキキ物件を、安い順に並べてみました。それでは、まずこの見方からご説明しましょう。写真のすぐ右上はMLS(マルチプル・リスティング・サービス)番号で、簡単に言うと、ハワイ・ボード・オブ・リアルターズ(全米不動産協会に登録している不動産業者のハワイ団体)の売り物件登録番号です。
その隣にcondo/townhouseと書いてありますが、これは、この物件が一軒家ではなく、コンド(いわゆる分譲マンション)あるいはタウンハウスの区分所有であることを示しています。コンドとタウンハウスについては、その違いを説明した記事をご覧ください。次が物件の名前と住所、Metro Oahu, Waikikiと言うのは、オアフ島の市内のワイキキ地域という意味です。
中央の欄が、まず値段、そしてその右にFSと書いているのはFee Simpleの略で、単純不動産権と言い、簡単に言うと土地付きであって、借地の上に建てたマンションではないということです。ベッドルームが0と言うのは、いわゆるワンルームで、米国ではスタジオと呼ぶことが多いです。バスルームは1つ。最後が面積で、ちなみに418平法フィートは39平米です。右の欄のアクティブと言うのは、まだ売られているという意味で、売買契約が成立すると、表示が変わります。最後がリストした日、つまり売りに出た日付です。
アメリカの物件は、眺めが大切ですが、特にホテルはそうです。トランプも、山側と海側では、稼働率がかなり異なるそうです。一般的に、山側のユニットは、ホテルの運営費やマンションの共益費を払うと、残りはほとんどないようです。海側は、キャップレートが2%くらいはあるようですが、これも投資としては低い収益率です。値段が上がるのを期待したいところですが、それはトランプ大統領の人気次第かもしれません。
ユニットの収益に関する情報は、自分が売買契約をしたユニットの履歴を、全部教えてもらうことができる仕組みになっています。その時点で納得がいなければ、契約をキャンセルできます。
高く買わされている日本人
今までに売れたトランプ物件を見て、気が付いたことをいくつか書いておきます。まず、なかなか売れないということです。でもよく考えてみると、これは投資物件に関して一般的に言えることです。ホテルとして運用されていますので、収入がありますから、ローンのある空室のマンションを売る場合のように、早く売る必要はありません。できるだけ損をしない価格で売りたいわけです。
一番安く売れた物件は、一番高いときに買ったせいもあり、ほぼ半額でした。かと思うと、ずば抜けて高く売れた物件が二つあったので、不思議に思って調べてみたところ、二つとも買主は日本人でした。皆さん、詐欺まがいの商法にはくれぐれも気を付けてください。これからも下がり続けるか、あるいは上がるのかはわかりませんが、固定資産税の査定額でさえ61万ドルを超えている物件を40万ドルで買えるのであれば、いい買い物ではないでしょうか。
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