IREM JAPAN先原会長が参加したパネルディスカッションがIREMニュースレターのトップ記事に
参考 Business Around the World with COVID-19: Stability in international rental management marketsIREM
IREM(全米不動産管理協会)の不動産管理ニュース3月24日号のトップ記事として、先原IREMジャパン会長が参加したパネルディスカッションの記事が載りましたので、訳してお届けします。
COVID-19パンデミックが始まってもう一年になりますが、世界各国の不動産管理士はいまだに2020年に直面したのと同じ問題に直面しています。2月にIREMハワイ支部が「海外ビジネス界のCOVID-19への対処」と題してパネルディスカッションを開催し、海外不動産市場におけるパンデミックの状況を評価しました。
パネルには、トロントからIREM前会長のシェリル・グレイCPM、サンパウロ支部長のファナンド・リズボアCPM、IREMジャパン会長の秀和「エディー」先原CPM、韓国支部長エドワード・ユスク・キムCPMが参加しました。
ハワイ支部長クリスティ・ヒロタ・シュミットCPMが開会の挨拶をし、ハワイ支部国際関係副会長で、元支部長のミッシェル・ウォングCPM・ARMが司会を務めました。
パネルは、まずCOVID-19緩和戦略とワクチン接種の話から始まりました。カナダ、日本、韓国とも、マスク着用や集会の制限などはよく順守されていますが、アプローチは異なります。グレイ氏は、ケベックでは夜間外出禁止令を出し、「非常にうまく行った」と述べましたが、先原氏によると、日本では法律的に営業を止めることはできないので、その代わり、1月に発令された緊急事態宣言下で、要請に従って営業時間を短縮したビジネスに、補助金を出しています。日本政府は、3月22日月曜日に緊急事態が解除され、営業時間短縮要請やそれに伴う補助金が徐々に縮小されると発表しました。
韓国は、接触者追跡に最も成功した国で、政府が接触者追跡官を送って感染者と面接し、GPSやCCTV、さらにクレジットカード利用情報などを使って、接触者を突き止めます。
ブラジルは、最近、新感染者の波が押し寄せており、リズボア氏によると、「ベルギーの法律とインドの社会的現状を組み合わせた」のでは、大感染を抑えることは困難だと述べました。
パネルは、不動産業界がどのように変化していくか、また彼らの目標についても話し合いました。
先原氏によると、日本の厳しい就労時間は変わるであろうとのことです。「弊社では、これらの規則をできるだけ取り除くつもりです。」従業員が各月に特定の時間働きさえすれば、就労時間の設定や、会社勤務か在宅勤務かは自由だということです。
韓国では、サービスの削減に焦点が当てられています。スタッフをグループに分けて接触する人数を減らし、会議も分けます。「オーナーは、テナントが誰なのか、彼らが何を要求しているのか、それにどのように迅速に対応するのかを考え直さなければなりません。私たちは、その答を出すための助けなのです。」
米国同様、カナダの住宅市場は「爆発的」です。トロントの平均的住宅は100万カナダドルですが、その他の物件タイプには問題があります。グレイ氏は、カナダの不動産管理士が直面する問題をいくつか挙げてくれました。「店舗物件の用途をどう変えればいいのでしょうか。工業系の爆発的な需要拡大にどう対処するのでしょうか。」
一つ安心できることは、特に居住系不動産管理はあまり状況に影響されないということです。多くの管理会社は、各国で営業を続けています。先原氏が言われたように、「賃貸住宅管理は、緊急事態でもかなり安定しています。家賃が大きく下がるとか、稼働率が極端に落ちるなどの大きな損失はありません。」リズボア氏も不動産管理サービスの必要性を強調しました。
また、参加者は、このイベント自体、バーチャルなプラットホームによって人を一つに集めることができるということを強調しつつも、バーチャルの研修や教育の制約にも触れました。変化し続ける環境に対応する中で、世界中のIREM会員の最良実践慣行を共有することによって、私たち全員が前進できるということを学びました。