今日は、コンドを購入するときにあまり日本人が気付かない点について解説します。共益費、規則、訴訟、改装、開発計画、台所や駐車場など、細かくご説明します。
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共益費に含まれるもの
共益費。アメリカのコンドはアメニティーがたくさんあり、警備や保守もしっかりしますので、日本とは比べてものにならないくらい高いです。ただ金額を比べるのではなく、その中に何が含まれているかを比較してください。上下水道代くらいしか含まれないコンドもあれば、電気、ケーブルテレビ、WiFiなど、全てが含まれている物件もあります。また、今は安くても、大規模修繕のために特別徴収する予定があるかどうかも聞いてください。
大規模修繕の積立金がどのくらいあるか
これと関連して、大規模修繕の積立金がどのくらいあるかを調べてください。新築の場合は、果たして予定されている共益費で将来足りるかどうかが心配です。組合が機能し始めて、これでは足りないと分かり、すぐ共益費を上げることもありますので、共益費が安いという理由で購入しても、当て外れになるかもしれません。修繕積立金は、向こう20年間の予算の半分なければなりません。それが法律なのですが、足りなくても罰金などはありませんので、守られていないことが多いです。
訴訟の有無
訴訟。所有者や従業員が組合を訴えることはよくあります。ハワイでも、組合の規則を曲げて、身障者のために便宜を図らなかったというだけで、2.5億円もの賠償金を払わされた例があります。何百人もいる所有者の中には、理事会や支配人に何か恨みがあって、つまらないことで訴える人もいますので、過去現在の訴訟の履歴を調べてください。多い物件は避けた方がいいでしょう。
カーペットかフローリングかの争いで賠償金2億5千万円:コンドの訴訟にご注意組合の規則
規則。コンド組合は、法律以上に厳しい規則を作ることができます。例えば、法律上最低30日の賃貸が許されていても、3-6か月程度に設定されているコンドが多いです。ということは、バケーション・レンタルはできません。夏に別荘として使って、それ以外は夏休みに実家に帰る学生に貸すことは可能ですが、大学の近くでなければなりません。
私のコンドでは最近ユニット内でも禁煙になりました。タバコを止められない人は、売るか貸すかして引っ越さなければなりません。止める良いきっかけになるかもしれませんね。ペットのポリシーも気を付けてください。米国では、精神的理由でペットが必要だという手紙を医者に書いてもらって、ペットが飼えない物件でもそれが認められることがありますが、あまりにも乱用されていますので、どのように対処しているのか聞いてください。
過去の改装
改装。中古コンドを購入する際は、改装されたところがあるか、あるとすれば建築許可を取ったかどうかを確認してください。建築許可を取らないで修理をしたり改装をしたりすることはよくあり、戸建てではそれほど問題になりませんが、コンドは、それによる瑕疵で損害が発生した場合、大きな責任問題になる可能性があります。許可なしに配管工事をして水漏れしたり、配線工事をして火事なったりすると、戸建てと違って、自分のユニットだけの問題ではありません。
シーリング・ファンや照明など、元々なかったものがある場合、間取りが変えてある場合は、確認が必要です。本来であれば、そのような工事は建築許可がないと組合が認めませんが、特に小規模のコンドは、十分に管理されていないところもあります。
周辺の開発計画
開発計画。カカアコなど開発がまだ進行中の地域は、将来、自分のユニットからの景観がどのように変わる可能性があるかを確認してください。せっかくのオーシャンビューが、将来遮られる可能性もあります。
フルキッチンかどうか
台所。コンドホテルなどは、フルキッチンがついてない物件も多いです。ここで詳しく書くことはできませんが、フルキッチンがないと住宅として認められず、住宅ローンが出ない、あるいは出ても頭金が余分に必要ということが多く、金利も高いことが多いです。銀行によってローンを出すか出さないか、また出すとしたらどれだけの額をどれだけの金利で出すかは、通常の住宅ローン以上に差があります。日本人が買われる場合は、現金で購入なさる方が多いと思いますので、関係ないとお思いかもしれませんが、売るときには関係しますので、ローンが出にくい物件は、売りにくいということを理解した上で決断してください。
また、換気扇は空気が外に出るようになっているかどうかを確認してください。私が住んでいるコンドは、もともと室内で循環しているだけでしたが、改装したときに室外に出るようにしました。
洗濯機と乾燥機
洗濯機と乾燥機。これらは、通常ユニットについてきます。買い替える場合は、同じような種類、例えば一つしか置く場所がなければ、上下に重ねておけるユニットか、上下一つになっているユニットを購入しなければなりませんが、最近は、一台で洗濯と乾燥ができるものもあります。購入する場合は、通らなければならないドアの大きさを測ってください。これも乾燥機の排気が外に出るようになっているかどうか、確認してください。
エアコン。セントラル空調でない場合、窓に取りつけるウィンドー・ユニットと、スプリット・ユニットがあります。スプリットエアコンとは、日本の住宅で一般的な部屋の中と外にユニットがあるタイプですが、米国では窓に直接つけるユニットがまだかなりあり、新築でも、バルコニーがなければ外のユニットを置く場所がないので、まだ使われています。これはあまり人気がありませんし、効率も良くないものが多いので、スプリット・ユニットに将来取り替えることが可能かどうかを検討してください。
駐車場
駐車場。ゲスト用の駐車スペースが何台分あるか、また時間制限があるか、限られている場合は近くに安く停められるところがあるかどうかを確認してください。仮に駐車場が2台分あって、自分は1台しか使わないから貸そうと思っても、1階と10階ではかなりの値段の差があります。私のコンドは駐車場が9階まであり、私は幸い2階ですが、毎回9階まで上がり降りしたら、目が回りそうです。
また、ハワイは駐車スペースが狭い場合が多いので、特にスペースにコンパクト(小型)と書いてある場合は、具体的にどのサイズまで止められるのか聞いてください。日本人が小型と聞くと、日本の小型車を想像しますが、私のコンドの駐車場では、コンパクトと書いてあっても、7人乗りのワゴン車を止めることができます。また、電気自動車の充電所の有無も確認してください。自分が使わなくても、なければそれだけ売却時の潜在市場が減ります。
1Fのテナント
商業テナント。最近のコンドは、1階に商業テナントが入る複合ビルが多いので、特にまだ完成していないコンドを購入する場合は、どのようなテナントが入る予定なのか、聞いてみるのもいいでしょう。
カーペットかフローリングか
カーペット。日本には米国のようなカーペットが敷いてある住居はほとんどありません。絨毯は置けばいいだけですが、カーペットは業者に頼まないと敷けません。フローリングより安いですが、清掃が大変で、これも業者に頼むか、カーペットクリーナーを借りて自分ですることになります。汚れ具体によりますが、数年に1回替えなければなりません。賃貸する場合は、フローリングをお勧めします。
取り替えるとき、「20年保証」などと銘打っている高価なカーペットを敷く場合は、保証内容を確認してください。20年保証と言っても、毎年カーペットクリーニングをし、その領収書を保管しておかなければならないことが多く、また、仮に19年目にダメになったから取り替えてくれと言っても、保証期間が1年しか残っていませんので、新しく敷くカーペットを1/20、つまり5%割り引いてくれるだけということが多いです。
照明
照明。白人は目の色が薄いので、光を多く通すそうです。黒い眼の日本人に比べて、暗いところでもよく見えるらしいのです。昔洞窟に住んでいたからでしょうかね。ま、この学説はまたの機会にして、日本人の感覚からすると、部屋が暗いです。部屋の中央に作り付けの照明がないこともありますので、ランプをいたる所に置かなければいけないことを計算に入れて部屋を見てください。
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今日は、共益費、規則、訴訟、改装、開発計画、台所や駐車場など、コンドを購入するときにあまり日本人が気付かない点について解説しました。このチャンネルではハワイでのオープンハウスの様子や、アメリカ・ハワイの不動産マーケットの情報をお届けしています。アメリカの不動産に興味のある方、ハワイで不動産を持ちたい方は是非チャンネル登録をお願いします。