アメリカの物件情報は日本でもほとんどのものが閲覧出来ます。ここでは、一般の消費者が見ることが出来る物件情報の種類や、検索サイトを紹介します。
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MLSを理解しよう
アメリカの住宅用不動産は、売りブローカーが物件を預かると、まずMLS(Multiple Listing Service)と呼ばれるシステムに登録されます。
MLSは、全米の不動産エージェントが所属する会員組織ですが、データベースシステムそのものを指すこともあります。このデータベースは全米随一のものであり、エージェントはこのシステムが使えないと仕事が出来ないと言われるほど、重要なシステムです。
MLSには物件に関するあらゆる情報が格納されています。代表的なものは下記です。
・物件概要
・写真
・登記履歴
・税金履歴
・売買価格履歴
・公図
・洪水マップ
・マーケット情報他
MLSの会員になっているエージェントなら誰でも、物件の全ての情報が手に入ります。
物件の情報はこのように透明化されています。そのため、小さな不動産会社のブローカーでも、何州にもまたがる巨大不動産会社のブローカーでも、同じ条件での競争が出来るのです。
消費者が情報を得られるサイト
MLSはエージェントしか見られませんが、一般の消費者が見られる民間の情報サイトがいくつかあります。それぞれに特徴があり、棲み分けされていますので、ニーズに応じて検索してみて下さい。
注意:これらは地域によって多少の違いがあります。MLSは地域単位で運営されており、情報提供先もそれぞれで異なるからです。
Realtor.com
https://www.realtor.com/
全米最大の不動産業者組織、NAR(National Association of Realtors:全米リアルター協会 )が運営する物件情報検索サイトです。
特徴
・MLSの物件情報の97%を閲覧できる。
・情報量が多く、見やすい。
・リアルタイムに更新されており、情報の精度が高い。
コールドウェルバンカー社
https://www.coldwellbanker.com/
大手不動産会社、コールドウェルバンカー社の検索サイトです。
特徴
・物件数、情報量が多い。
・全米で最もよく使われているサイト。
Remax社
http://www.remax.com/
大手不動産会社、リマックス社の検索サイトです。
trulia
https://www.trulia.com/
不動産会社ではない会社が運営しており、「物件を公平に見られる」ことを売りにしています。
犯罪情報、学校のランクや評判等、地域の情報が見られます。現在はZillowに買収されています。
特徴
・生活に直結する情報が多い。
・教育関連のコミュニティー情報が豊富。
Zillow
https://www.zillow.com/
近隣の売買実績事例からの比較により、売りに出していない物件でも、「Zestimate」というサイト独特の住宅の見積もり価格を出しています。Truliaを買収し、様々なシステム統合を行っています。
特徴
・独自の物件価格がある。
・正確性には多少欠ける。
REDFIN
https://www.redfin.com/
報酬体系が他とは異なります。購入者に手数料の一部を戻したり、売主からの手数料率を下げたりしています。
特徴
・買い側の顧客満足度を高めることを重視している。
物件を検索してみよう
上のどのサイトでも良いので、実際に物件を検索してみましょう。
どのサイトも共通して、住所を入力する検索窓が目立つところに設置されています。
例えば、「Honolulu」と入力してみましょう。
主な用語はこちらから確認してみて下さい。
不動産検索用語集気に入った物件があれば、オープンハウスや内覧の予約を取ります。
オープンハウスの内覧時には、エージェントはいますかと聞かれることがあります。アメリカでは、双方代理に関する法律は厳しく、後で問題になって訴訟になることも多いので、原則やらないというブローカーも多いですが、コミッションを全部自分のものにしたいと考える人もいます。
日本語のできるエージェントを雇う必要があるのなら、まずエージェントを雇ってから内覧をした方がよいかもしれません。
ここで一つご注意ですが、米国では複数のエージェントに仕事を頼むのは御法度です。エージェント同士の間で問題になりますので、誰か一人に頼むようにして下さい。
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