EB-5米国投資永住権プログラム:ハワイでも詐欺の訴訟

EB:5 米国投資永住権プログラムとは?

EB-5と呼ばれる米国投資永住権プログラムをご存知でしょうか。詳しいことは、移民専門の弁護士に問い合わせていただかなければなりませんが、簡単に言うと、米国に50万ドル以上(1121日以降は90ドル)の投資をして、一定以上の雇用が発生すれば、その見返りとして永住権がもらえるというプログラムです。個人的に投資してビジネスを運営してもいいのですが、個人が50万ドルでできることは限られていますので、多くの場合、リージョナル・センターと呼ばれる専門の投資会社にお金を託して投資してもらいます。

横行する詐欺まがいの投資会社

このプログラムを使って米国に移住しているのは、圧倒的に中国人が多いのですが、日本人の間でも使われており、ネットで調べると、手続きをしてくれる弁護士や、投資をしてくれる会社のサイトがたくさん出てきます。CCIM本支部でも、公式セミナーの講師で、EB-5に詳しいバイロン・スミス弁護士にプレゼンをしていただいたことがあり、私自身、移住を望んでいる方から問い合わせを受けることもよくあります。

スミス氏にも注意されたことですが、投資会社には詐欺まがいのものが多くあります。お金は送ったけれども、結局何の投資もしれくれず、お金が消えてしまったとか、一応投資はしてくれたものの、うまく行かなくて結局永住権が取れなかったというような話はよく聞きます。実はハワイにもあるのですが、その投資が予定通り進んでおらず、最近ニュースになりました。

訴えられたハワイの開発業者

ジョンソン・ファンという会社業者が、ハワイ・シティー・プラザとハワイ・オーシャン・プラザという二つの複合ビルをアラモアナ・ショッピング・センターのすぐ北に建てる予定でした。通常、このプログラムでは何らかの雇用が何年間か発生しなければなりませんので、ビルを建てるだけではだめなのですが、2棟ずらせて建てることにより、建築関係の雇用を長期間発生させ、永住権を取ることができる、と聞かされていました。投資のリターンは、区分所有のビルを売ってできた利益から配当をもらっても良いし、現金の代わりにコンドを一室所有するオプションもあるということでした。

ところが、2016年に総額1千万ドルの投資をした17人の中国の投資家が、詐欺で開発業者を訴えたのです。プロジェクトは、行き詰っているだけでなく、投資されたお金が横領されて消えてしまったというのです。ある市会議員は、このプロジェクトが完成する可能性はまずないだろうと述べています。ファン氏は、建築許可の問題で遅れているだけだと述べていますが、ニュースの映像で見る限り、誠実な態度には見えません。

彼は、条件付きの永住権を取るには6年、恒久的なものは10年かかり、中国の投資家は待ちきれなくて訴えてるだけだというのですが、そんなに長くかかるとは聞いたことがありません。市議会は、もともとこのプロジェクトに懐疑的で、ハワイの建築会社を使って地元の労働者を雇って建てるという条件付きで許可を出しました。しかし、その約束は守られておらず、地元の建築会社や労働組合も、彼を信用してはいないようです。あと23年で完成する予定なのですが、どうなることやら…。

ターゲットにされやすい外国人

外国人は、米国内にいないし、言葉の壁もあるので訴えにくい状況にあり、騙されることがよくあります。特にEB-5に関しては色々な問題があり、トランプ大統領の義理の息子、ジャレッド・クシュナー氏にも不正疑惑がありました。EB-5門の投資会社は、人のお金ですので、投資がうまく行かなくても自社が損をするわけではありません。検討なさっている方は、くれぐれもご注意ください。