ホノルルの住宅の家賃下落
不動産サイトのザンパーによると、ホノルルの1LDKのアパートの家賃は、去年の11月に比べて10%も下がり、月平均$1,600になったそうです。2LDKは4.5%の低下で$2,100です。低下率は全国で5番目。家賃の高さでは全国で11番目の都市だったのですが、それも13番目に下落。
何で急にそんなに落ちてしまったのかと思ったのですが、よく考えてみると、私自身がそのことを今年の5月14日のブログで既に予言していました。バケーション短期賃貸の規制に伴い、長期賃貸(1か月以上)が増えると見込まれたからです。これが原因であることは、1LDKの下落率が2LDKの倍以上であることを見てもわかります。短期賃貸物件のほとんどは1LDKかワンルームだからです。このサイトには3LDK以上の情報は書いてありませんが、下げ幅はもっと低いのではないかと思います。
法律改正による一時的供給増加
もう一つ気を付けるべきことは、11月に契約したリース家賃が下がったのであって、既存のリースを含めたすべての家賃が下がったわけではありません。先週のブログにも書いたように、短期賃貸の規制が8月1日に始まりましたが、施行は宣伝媒体を監視することによってなされますので、既に入っていた予約の多くは解約されなかったと思われます。宿泊予定が迫ってから解約すれば、宿泊客とのトラブルも予想されます。
というわけで11月ころから短期賃貸を止めて長期賃貸に切り替えた物件の供給が急増したのでしょう。この法律改正による一時的供給増加がいつまで続くかはわかりませんが、多分、あと2か月くらいではないかと思います。1‐2LDKのアパートに引越すことを検討している方にとっては、今がチャンスかもしれません。
慢性的な住宅不足のホノルル
1LDKの家賃が10%下がっても月$1,600と聞くと、多くの方はずいぶん高いと思うでしょうが、ホノルルはそれだけ住宅が足りないということです。ホノルルには、2025年までに65,000戸の住宅が必要だと言われています。人口が増えていないのにもかかわらず、それほど多くの住宅が必要なのは、もともと住宅難だからです。65,000戸もの住宅を建てるためにはインフラ整備も必要ですので、実現する可能性は低いでしょう。今回の法改正の一つの目的は、住宅難の緩和でしたが、少しは効き目があったようです。