Youtubeチャンネルでも情報発信しています

ノックのホーム・スワップサービスで買いと売りのコミッションをゲット:iBuyerの裏を突いた戦略

米国のノックがリリースしたノック・ホーム・スワップサービスとは何かを解説します。

これは、米国の不動産情報サイト、インマンの記事を要約したものですが、今回のものは記事というよりもノックのPRです。

参照元はこちら

参考 Win more double-sided deals in 2021inman

以前紹介した、ノック・ネストのオンライン住宅リースバックサービスの要約はこちら

オンライン住宅リースバック【ノック・ネストが開始】

ノックのホーム・スワップサービス

今回リリースされたノック・ホーム・スワップサービスは、住宅の住み替えが多い米国で、旧居を売ってローンを返済してからでないと新居を購入出来ないという問題を解決するサービスです。住み替えをする場合にこのサービスを利用すると、新居を購入して引っ越しをしてから旧居を売ることが出来ます。

エージェントにとっては、新居を買うときの手数料と、旧居を売る時の手数料と、一人の顧客から2回コミッション(手数料)をもらうことが出来ます。

iBuyerの裏をつく戦略とは

iBuyerとは、AIを利用して物件の価格を査定し、現金で家を買い取り売却するというビジネスモデルです。ノック・ホーム・スワップサービスと同じく、旧居を売ってローンを返済してからでないと新居を購入出来ないという問題を解決するサービスですが、ノックと違うのは、iBuyerは市場に出すことなく、AIの査定価格ですぐに買取をしてくれるというところです。iBuyerの代表的な事業者として、Opendoor、Zillow、offerpadがあります。

関連記事
iBuyerは回復するか:iBuyerとはネットを使って住宅を転売する会社

iBuyerが一般的になることでエージェントは得られるコミッションが減るのでは、という懸念がありました。その裏をかいてエージェントを取り込もうとしたのが、ノックのビジネスモデルです。エージェントにとってはコミッションが売りと買いと2回得られるのですから、ノックを使いたがるのは当然とも言えます。

 

ノック・ホーム・スワップサービスの3つの重要点

前述したように、このサービスは住居の住み替えをする際に、新居を購入し引っ越しをしてから旧居を売ることが出来るというものです。このサービスの重要点をまとめました。

1|自宅が売れ次第、契約成立という条件付きオファーが無い

新居の住宅購入希望のオファーを出す場合、「自宅が売れ次第契約」という条件付きのオファーとなることが多いのですが、現在の売り手市場の米国ではこのようなオファーは相手にされません。
この問題を解決するため、ノックは旧居の売却を補償し、ローンの支払いを立て替えます(売却が成立したら返済します)。また、顧客は自分の好きなエージェントを選ぶことが出来ます。ノックに雇用されているエージェントはいないからです。

今の売り手市場では「少し安いがすぐに買ってくれる」iBuyerに売らなくても、市場に出せばiBuyerよりも高い金額ですぐに売れてしまいます。ですので、売り手は市場に出して高く売りたいと考えますが、それだと新しい家に住み替えるまでのタイムラグが発生します。これを補うノックのビジネスモデルは、iBuyerの買い手市場のビジネスモデルの逆をついていると言えるでしょう。

2|エージェントはノックにフィーを払わない

エージェントは新居の買い、旧居の売りと2回のコミッションを貰いますが、ノックにフィーを払うことはありません。
ノックは顧客が購入するローンが収入源ですので、フィーを貰う必要が無いのです。

3|煩わしい内見を避けられ、改装費も出してくれる

このサービスを利用すると、新居に引っ越してから旧居を売ることが出来ますので、内見の煩わしさから逃れることが出来ます。また改装をする場合は、改装費を最高$25,000まで立て替えてくれて改装をお任せできる、ノック・ホーム・プレップというサービスを使うことも出来ます。

 

日本で同じビジネスモデルが可能か

日本で同じビジネスモデルが出来るかどうか考えた時、問題になるのが日本と米国のローンの違いです。

米国のローンには「ポイント」があり、ローン額の1%が1ポイントです。ローンを借りる時は、通常1〜2ポイントを銀行に払います。ゼロのこともありますが、その場合は金利が少し上がります。このように、米国はローンを出せば儲かるという仕組みがあります。ローンのブローカーのように、顧客にとって良いローンを選んで手数料を貰うというビジネスもあります。

日本にはこういった仕組みがありませんので、ノックのようにローンで利益を得ることは難しいかもしれません。
しかし、エージェントから少しのフィーを貰うなどの工夫をすれば、日本でもこのようなビジネスモデルを立ち上げることも可能かもしれませんね。

 

今日の内容の動画はこちら(テキストより少し詳しく解説していますので、是非ご覧ください)