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中国不動産市場崩壊で米国金利が下がり、株価上昇

 今日も、私の株のマネージャーの意見を紹介します。彼はキャピタルグループの日本支店で働いていましたが、早期退職してハワイに引っ越し、当時ハワイ史上最高値で売れた家の売り主でした。自分の株を管理するついでに、親族や少数のクライアントの株を管理してくれています。

 中国の持ち家率は意外に高くて90%もあり、中国経済は、不動産市場が非常に大きな割合を占めています。それに比べて、株式市場は、今年1月に東京市場が上海市場を抜いてアジア最大になったくらいですので、それほど大きくはありません。分譲マンションの建て過ぎで空き家が8000万戸もあると言われる中国の不動産市場の崩壊は、米国の不動産市場にどのような影響を及ぼすでしょうか。

 中国の銅の需要は、世界の60%を占めており、その多くが不動産開発に使われています。それに急ブレーキがかかり、銅の価格が1年前から下がり始めました。最近少し持ち直しましたが、一時期に比べると20%も下がっています。それ以外にも、原油やニッケルなどの多くの一次産品が需要減で値下がりし、米国だけでなく、世界のインフレ緩和につながるでしょう。

 国内消費が米国経済に占める割合は約3分の2ですが、中国では3分の1に過ぎません。内需が少ないので、経済を立て直すためには輸出に頼らざるを得ないでしょう。そのためには元の価値を下げて、中国製品を今まで以上に安くする必要があります。中国製品が安く買えることにより、米国のインフレはさらに下がるでしょう。それによって、FRB(米国連邦準備制度)の連邦基金目標金利(Federal Funds Target Rate)も下がると期待されます。

 多くの経済学者は、四半世紀前のチャイナ・ショックとは違い、中国の輸出が増えても、中国市場自体がよくないので、世界的な原材料の値上がりはないと踏んでいます。世界銀行によると、現在、中国の製造業は世界の31%、輸出は14%を占めています。20年前は、それぞれ10%と5%でした。これだけの大市場である中国経済が低迷していますので、少々中国からの輸出が増えても、世界的に一次産品の需要が増えることはないという予想です。

 また、中国は、元の価値を下げるために政府が介入して、米国債を大量に購入することになり、米国債の需要が増えると、さらに高く売れます。国債が高く売れるということは、金利は逆に下がるということです。例えば、5年後に$100になる国債が今$80で、将来$90になると、金利は下がります。米国の金利はまだ下がっていませんが、このような連鎖反応でインフレにブレーキがかかると、予想以上に金利も早く下がるかもしれません。

 2001年に世界貿易機関に加盟した頃の中国と、現在の中国とのもう一つの違いは、電気自動車やエレクトロニクスなど、より複雑で高価な商品の輸出が増えたことです。また、パンデミックで物流問題が浮き彫りになったことや、中国との地政学的対立によって、中国からの輸入に頼り過ぎてはいけないとの見方が、先進国の間で広がりました。

 特に電気自動車などが、政府からの援助を受けて、不当に安く輸出しているとみなされ、ヨーロッパでも輸入制限や関税を検討しています。フランスやイタリアは、国の電気自動車購入補助金の対象から中国車を外しました。

 米国でも、トランプ前大統領は、自分が大統領になったら中国製品の関税を60%に上げると「脅し」ています。彼は、2018年、製造業の不振で職を失った労働者層への迎合策として、中国製品に関税を課しました。当時、民主党は反対しましたが、バイデン大統領もそれを継続しています。米国政府は、関税によって約$500億の税収があり、上げれば税収入が増える、緩和すればインフレが改善されるという構図です。

 私たち個人投資家は、どうすればいいでしょうか。今は米国株に投資するのがいいでしょう。実際、私が持っている株は、この2か月で既に30%上がっています。その主な原因はAIですが、株は先行指標ですので、将来の金利引き下げも株価上昇に貢献しているでしょう。実際に金利が下がり始めれば、さらなる株価上昇が期待できます。低い金利で預金するよりも、株に投資したほうがいいからです。

 不動産は逆に遅行指標です。投資家は、実際に金利が下がってからでないと不動産を購入することはできません。私の意見では、金利が下がったころに株を売って、それでできた資金で不動産に投資するのが得策かと思われます。

中国不動産市場の崩壊で米国住宅ローン金利が下がる
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