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ハワイのバケレン規制:いよいよ始まるか?

 米国では、通常の州の中に郡があり、その中に市町村があります。ハワイ州には五つの郡がありますが、短期賃貸を規制する権限を郡に与えるという州法がハワイ州両院協議会委員会で4月25日に承認されました。

 両院協議会委員会とは、国会や州議会で、下院と上院の間で法案に関する意見の不一致を解決するために設けられる臨時の合同委員会です。ここで承認されると、上下両院で可決されることはほぼ間違いありません。今までにも多くのバケレン規制法案がありましたが、その多くは成立しませんでした。今回、この法案が成立した一つの理由は、マウイ島の山火事です。

 マウイ島には、約8,000ものバケレンがあり、そのうち2,400が火事で焼けたラハイナのある島の西部です。特にラハイナ以北の住宅は、そのほとんどがバケレンに使われているそうです。マウイ島には、古いコンドをバケレン規制から免除する法律があり、多くのバケレンが運営されているのです。まだ何千もの家族がホテル住まいを強いられている中、これをどうにかする権限をマウイ郡に与えようというのが、今回の法律です。

 また、この法案が成立したもう一つの理由は、これ自体がバケレンを禁止したり規制したりするのではないからではないかと思われます。それを決める権限を州から郡に委譲しただけです。

ハワイの住宅難

 ハワイは、建築規制が厳しいのが住宅不足の最大の理由ですが、在庫が住宅以外の目的で使われることが多いのも、住宅不足やホームレス増加の原因の一つです。この法案が成立することによって、マウイ郡は早速その権限を行使すると思われますが、それは火事による住宅不足の一次的な緩和になるだけで、これで住宅不足が解決するとは思えません。

 在庫を増やすには時間がかかりますので、それまでの一時的緩和策として、バケレンを規制することは、やむを得ないかと思います。しかし、バケレン規制に反対するのは、裕福な州外の投資家だけではありません。家の一部をバケレンとして貸し出して生活の足しにしている年金頼りのご老人もいるのです。

 ハワイにとって、観光は基盤産業ですが、それによる収益が州外の投資家に流れるのでは、それほど効果はありません。自宅の一部をバケレンとして貸すことを認めるべきだという案がありますが、適切な妥協案ではないかと思います。

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