IREM CCIM 上海支部コンファレンス
10月24~25日に、IREM(全米不動産管理協会)とCCIM(米国認定不動産投資顧問協会)上海支部のコンフェレンスが開かれました。両協会の本部会長や事務局長、アジア諸国の支部長たちが出席し、今年はCCIM日本支部の豊田支部長が初参加でした。私は毎年行くのですが、中国の発展ぶりには圧倒されます。上海には、高層ビルが立ち並び、会場のハイアットも87階建てです。私の部屋は78階でしたが、こんな高いところで寝たのは初めてでした。
中国の新CPM、CCIMは大半が女性
今年はCPM(認定不動産経営管理士)が70名、CCIM(米国認定不動産投資顧問)が58名新しく認定され、その授与式も行われました。人数は日本とそう変わりませんが、全く違うことが一つあります。それは、写真を見ても小さいのでわかりにくいかもしれませんが、約半分が女性です。日本は、特にCCIMの場合、女性メンバーが一人も輩出されない年もあるのです。
米CCIM バーバラ会長の決意
授与式の宴会の後、CCIMの会長たちとホテル内のバーに飲みに行きました。といっても、私は飲まないので、水だけですが、バーバラ会長は、来年から日本に会長として行けなくなることが悲しいと言ってくれました。私が、日本は女性会員が少ないので、講師としてくればいいと言うと、彼女は自分が講師になったきっかけを話してくれました。彼女は、講師になるように勧められた時、なぜ勧めるのかと聞いたら、女性だからだと言われたそうです。教えるのが上手だから勧められたのならわかるが、女性か男性かは関係ないと思い、長い間拒んでいたそうです。
しかし、ある時に考えが変わりました。米国でも、居住系は圧倒的に女性が多いですが、事業用不動産は男性社会です。IREMにしろCCIMにしろ、授業を受けなければ会員にはなれませんので、講師は団体の顔です。女性会員を増やしていくためには、女性講師を増やさなければ、女性も授業を受けにくいでしょう。というわけで、彼女は講師になる決心をしたのです。
取り残される日本
日本は、20人ほどいる講師の中で女性は一人だけ。歴代の会長も女性は二人です。それに比べてIREMとCCIMの授業をしているライデン・ビジネス・スクールの校長先生は女性。今回のコンフェレンスのパネルディスカッションも、5人のパネリストのうち二人が女性でした。中国の発展を見ていると、日本は取り残されていると感じますが、それは不動産やインフラだけではなさそうです。