オーグメンテッド・リアリティー(AR):不動産業界での活用

オーグメンテッド・リアリティー(AR)とは?

毎年、IREM(全米不動産管理協会)のカリフォルニアとハワイにある支部が、日本支部を招いてパシフィック・リム・フォラムを開催していますが、今年は優美な街として知られるサンタ・バーバラで開催されました。珍しく三日間あいにくの雨でしたが、そこで発表されたオーグメンテッド・リアリティーのプレゼンを簡単にまとめたいと思います。

まずは、私、大野純司の英語教室から。皆さんは、バーチャル・リアリティー(VR)という言葉はもうご存知だと思います。通常、仮想現実と訳されますが、専用のメガネをつけて、今自分がいる場所とは別の世界や、現実には存在しない世界の中にいるような体験をすることができます。オーグメンテッド・リアリティー(AR)とは、拡張現実と訳され、別世界に入ってしまうのではなく、自分の周りの実際に存在するものに、なにかをつけ加えてくれるのです。

と言ってもピンとこないと思うので、不動産とあまり関係のない例を一つ挙げましょう。皆さん、ドライブするときにナビを使っている人は多いと思います。しかし、下の方についている小さな画面を見ながら前を見て運転するのは、ちょっと大変ですね。それを解決するのがオーグメンテッド・リアリティー(AR)。プロジェクターがフロントガラスに進路を示す矢印を映してくれます。つまり、地図のような非現実のものではなく、実際に見える世界に何かを映し出して、利用できるようにしてくれるのが、オーグメンテッド・リアリティー(AR)なのです。

 

不動産業で使われるAR

不動産業で最もよく使われるようになりそうなアプリは、ステージングです。日本では、ステージングというと、モデルハウスを思い浮かべると思いますが、米国では、家を売るときに高級家具を入れて良い印象を与えるということは、頻繁に行われています。倉庫などにステージング用の家具をそろえているエージェントもいますし、何千ドルも出してレンタルすることもありますが、これらの費用はすべてエージェントが持ちます。

これとオーグメンテッド・リアリティーとどういう関係があるのかと思うかもしれませんが、スマホかタブレットにアプリを入れて、カメラで部屋の様子を映すと、自分の好きな家具を好きなところに置くことができます。1950年代風、田舎風、などの選択をして、自動的に家具を配置してくれるものもあります。イケアなどの家具店と提携をして、その家具を注文することもできるようになっています。同じ要領で、家を外から映して、外壁の色を自分の好きな色に替えることも可能です。ステージングにかなりのお金と時間を使わなければならないエージェントにとって、これは大助かりです。

もう一つは、realtor.comのStreet Peakです。

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画面に映る家の上に吹き出しのようなものが現れて、そこに、売りに出ている物件であればその値段、そうでない場合は評価額などの情報が出てきます。ほかにも、敷地の境界線を画面上に引いたり、距離を測ってくれたりするアプリや、画面に写した敷地の上にいろいろな造りの家を建てて、見せてくれるものもあります。

 

不動産業のハイテク化

日本の不動産業界にはあまり詳しくありませんが、このようなサービスも徐々に導入されていると聞いています。
米国がそうであるように、これからの不動産屋さんは、ハイテクにならないとついて行けないようですね。