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アメリカの住宅不足はいつまで続く;モジュラーやプレハブ住宅で解決できるか

 

今日は、インマンの記事から、1.米国の住宅不足の状況と原因を解説します。供給が需要に追い付かない限り、住宅価格の高騰は続くと思われますが、2.過去の統計に基づいて、供給が需要に追いつくまでの期間を予想します。最後に、この記事の内容とは別に、3.住宅不足の解決につながると思われる新工法、モジュラーハウスとプレハブ住宅について説明します。

米国の住宅着工総数の統計を分析

米国では、1959年から住宅着工数の統計を取っていますが、リーマンショック前の2006年までの48年間の着工総数は52,941,000戸で、年平均1,102,938戸です。バブルがはじける気配が見え始めた2007年から2020年までの14年間では、9,914,600戸で、年平均だと708,186戸となり、それまでの平均より394,752戸減っていますので、その間5,526,525戸足りなくなったという計算になります。2020年は990,500戸まで回復しましたが、それでも2006年までの平均には達していません。これらの情報は、以下のサイトをご覧ください。

https://www.census.gov/construction/nrc/historical_data/index.html

住宅不足に拍車をかけた原因

これに拍車をかけたのがパンデミックによる建材の急騰、ベビーブーマーの子供たちの年代が家を買う年頃になってきたこと、住宅市場の急騰を狙った機関投資家の参入、過去最低の金利です。バイデン大統領になってから不法移民が急増していることも状況を悪化させるでしょう。

リーマンショック後、住宅着工数が増加しない理由

住宅建築は、リーマンショック後、なぜまだ回復していないのでしょうか。2011年の着工総数は430,600戸まで下がりましたが、これは、21世紀になってから一番多かった2005年の1,715,800戸の約25%にすぎません。この時期に、多くの建築労働者が職を変えたのです。一度減った労働者を増やすのは時間がかかります。現在の住宅市場のバブルがいつはじけるのか案じている人は多いと思いますが、過去14年間の550万戸に及ぶ住宅不足が解消されるまでは続くと思われます。

https://www.prnewswire.com/news-releases/new-report-construction-industrys-worker-shortage-hurts-housing-affordability-and-supply-301272714.html

https://www.wsj.com/articles/BL-REB-34267

住宅不足はいつまで続くのか

具体的にいつまで続くかを予測するために、リーマンショック以前の年平均110万戸が、2007年以降もずっと続いていれば不足しなかったと前提し、今年から150万戸着工できるとすると、年間40万戸余分に着工できますので、550万戸÷40万戸=13年9カ月で追いつくということになります。200万戸着工できれば6年で解決です。

しかし、そううまく行くでしょうか。2011年の43万戸から20年の99万戸になるまで、10年かかっているのです。既にかなり利用されているモジュラー工法や、まだまだ導入が進んでいない3Dプリンター工法などによって、労働力や工費を大幅に減らさない限り、道のりは長そうです。

住宅不足解消に貢献する工法①モジュラーハウス

3Dプリンターに関しては以前ブログを作りましたので、今日は最後にモジュラーハウスとプレハブ住宅について簡単にご説明したいと思います。モジュラーハウスは、家をいくつかのセクションに分けて工場内で建て、それを現地に運んで組み立てる工法です。モバイルハウスのようなものを想像するかもしれませんが、高層ビルでもモジュラー方式で建てることができ、いろいろな利点があります。

まず、工期が短いということです。現地で建てる場合は、基礎を作ってからでないとその上に建物を建てることはできませんが、モジュラーの場合、基礎を作る間に建物を工場で作り始めることができます。また、現地で建てる場合は毎日始める前に準備をし、終わったら後片付けをして、盗まれそうなものは持って帰らなければなりませんが、モジュラーはその必要がありません。また、天候に左右されませんので、予定より遅れることがほとんどありません。

第二に、建物自体が従来の工法よりもしっかりしています。クレーンで釣りあげても大丈夫なものを作らなければなりませんので、頑丈なのです。

第三に、現地で建てる場合と違い、オートメーションのように流れ作業で建てますので、効率的で、価格的にも安いことが多いです。例えば、ホノルル市も低所得者向けのアパートを建てていますが、輸送費を入れてもモジュラーの方が2割ほど安いという理由で、カナダの工場から輸入しています。

課題としては、ハワイのような島国では、輸送費だけの問題ではなく、ハワイの建築基準法に沿って建てられたという点検を、工場まで行ってしなければならないという点です。上記のアパートの場合、同じワンルームのマンションを40戸ほど輸入してホノルルで組み立てますので、一度カナダまで行って点検する費用は大したことはないでしょうが、戸建て1戸のためにそうするのは大変です。誰がハワイにモジュラー工場を作ってくれる人はいませんか。

住宅不足解消に貢献する工法①プレハブ住宅ーモバイルハウスー

プレハブ住宅と言うと、工事現場に建てられたプレハブを想像なさる方も多いと思いますが、アメリカには実際に住めるものがいろいろあります。代表的なものはモバイルハウスで、メインランドには、それらを駐車できるモバイルパークがいたるところにあります。その場合は、車輪をつけたまま、いつでも移動できるようになっています。モバイルハウスを2戸あるいは3戸継ぎ足して、かなり大きなものを作ることもでき、モバイルパークではなく、通常の住宅街に建てることもできますが、その場合は、土台に半永久的に設置します。これはもう何十年も前からあり、安っぽいという印象があるので、これからもそう増えるとは思いません。

住宅不足解消に貢献する工法①プレハブ住宅ーADU(付帯住宅)Boxableー

最近のプレハブ住宅は、ADU(Accessory Dwelling Unit附帯住戸)用に作られているものもあり、庭に設置して、住んだり貸したりすることができるようになっています。その典型的な例が、ボックサブルというラスベガスの会社で、お隣のカリフォルニア州でADUの規制が緩和されたことも手伝って、今年から大量生産を始める予定です。20フィート四方ですが、壁の厚みがありますので、屋内面積は375平方フィート(35平米)です。

これは、折り畳み式ですので、1日で設置できます。また、台所のオーブンや冷蔵庫なども、取り付けられた形で送られてきます。間取り図をみると、リビングのソファーとベッドの間に棚がありますが、それも作り付け。棚の上にあるテレビは買わないといけないと思いますが、台はくるりと回るようになっていて、ソファーからでもベッドからでも見ることができます。台所のカウンターの下の方にいすが置いてありますが、そこで食事ができます。下のホームページを見ると、どのように折りたたんだ箱を広げるか、ビデオを見ることができます。

https://www.boxabl.com/

お値段は$49,500。ボックサブルは、ホノルルのワンルームの平均的な面積で、家賃の中央値は$1,450ですが、これほど効率的な間取りで設備も良く、新築であれば、もっと取れると思いますので、運営費を計算に入れても3-4年で回収できます。ハワイまでの送料、またこれがハワイで許可されるかどうかはまだ分かりませんが、期待したいところです。また、将来的にはいくつか組み合わせて通常サイズの家も作れるようにする予定です。

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今日は、米国の住宅不足の状況と原因、供給が需要に追いつくまでの期間、また住宅不足の解決につながると思われる新工法、主にモジュラーハウスやプレハブ住宅について説明しました。

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【アメリカの住宅不足】新工法のモジュラーハウスやプレハブ住宅で解決できるか
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