コンベイアンス・タックス(譲渡税?)

ハワイ州に払う譲渡税

ブログ「クロージングとは」の中に、ハワイ州に払う0.4%の譲渡税の話が出てきました。譲渡税としてはずいぶん安いのではないかと言うご質問が読者の方からございましたので、今日はこの譲渡税についてご説明します。

クロージングとは?

まず、ハワイの話をする前に、日本の譲渡税とは何かについてお話ししましょう。実は、日本には譲渡税と言う言葉はないそうで、一般的に譲渡税と呼ばれているのは、譲渡所得にかかる所得税と住民税です。

私が譲渡税と訳した言葉は、英語ではconveyance taxと言う言葉です。コンベイアンス(conveyanceと言う言葉は、ベルト・コンベイヤーの「コンベイヤー」と語根が同じで、運搬とか輸送機関を意味する言葉ですが、法律用語としては、不動産などの権利移譲を意味します。日本語で何と訳されているのかネットで調べたところ、「譲渡税」と書いてありましたのでそう訳しましたが、いわゆる日本の譲渡税とは異なりますので、ご注意ください。

これは、譲渡によって発生する所得にかかる税金ではなく、日本だと印紙税に近い性質のものだと思います。つまり、売却益がいくらあったかに関わりなく、売却額によって決まるのです。そのパーセンテージは、安い物件なら0.125%で、段階的に上がっていって、高いものはその10倍にもなります。計算にはそれ以外の要素もありますが、私は税金の専門家ではありませんので、ご自分の売り物件のコンベイアンス・タックスがいくらになるかお知りになりたい方は、専門家にお問い合わせください。

5年以上のリースのある物件にご注意

このコンベイアンス・タックスについて、もう一つ指摘しておきたいことがあります。5年以上のリースのある物件を売る場合は、そのリースの総実効家賃を6で割り引いた現在価値にも0.4%課税されます。これは、エスクロー・オフィサーでも知らない場合がありますので、収益物件の売却時にはご注意ください。5年くらいならまだいいですが、もっと長いリースの場合は、かなりの金額になりえます。

ところで、リース期間中に受け取る(と言っても受け取るのは売主ではなく買主ですが)家賃を6で割り引くなどと言っても、計算の仕方が分からないという方がほとんどだと思いますので、それは税理士にお問い合わせください。蛇足ですが、実はこれに関するハワイの州法は、書き方が間違っています。6で割り引いて現在価値を出すのではなく、「6%で還元(資本化)して現在価値を出す」と書いてあるのです。還元しても現在価値は出ませんし、それどころか、かなり大きな額になりますので、実際の納税額の20倍くらい支払うことになると思います。

州会議員さんたちは不動産の専門家ではありませんので、これらの言葉の意味をご存知なかったのでしょう。税理士も、不動産専門でない限りこのような計算をすることはめったにないと思いますし、この申告書類の書き方に関するハワイ州の説明書も十分ではありませんので、税理士に「還元(capitalize)」ではなく「割引(discount)」だということを教えてあげれば助かるかもしれません。

このような細かい知識が役に立つことはめったにないと思いますが、私自身知らなくて困ったことがありましたので、不動産投資家の皆さんはご注意ください。また、還元や割引など、不動産投資をする上で知っておかなければならない概念は、これからブログの中で少しずつご説明していきたいと思っております。

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